問題集・参考書

最も基本的かつ重要な高校数学の勉強方法

高校数学の勉強方法(学校対策)についてまとめました。これさえ読めばあとは何も読まなくていいと思うので、とりあえず読んでみてください。

数学の勉強方法と言っても色々ありますが、ここでは学校の定期テスト対策だけに絞って解説します。この記事に書いてあることを実行すれば、誰でも可能な限り点数を上げることができるように

まずは、問題のパターンを分けることからスタートです。

 

問題は4パターンしかない

勉強する立場から考えると、テストで出題される問題は以下の4パターンに分類できます。

  1. 理解できるし解ける
  2. 理解できるけど解けない
  3. 理解できないけど解ける
  4. 理解できないし解けない

重要なのは②と③。①は特に何もいう必要なし。④は無理なので放置。

最初に②から説明します。

 

理解できる問題は100%解けるようになる

当たり前っちゃ当たり前ですが、解説を読んで理解できる問題はトレーニングすれば100%解けるようになります。

勉強するに当たってまず重要なのは、問題を「理解できる問題」と「理解できない問題」に分けることです。

「理解できるけど、実際に解くとなると苦戦する問題」は勉強の優先度が高いです。

「理解している」と一口に言っても、理解している気になっているだけという場合も多いので注意が必要です。

この辺りが塾などの学習サービスを利用するメリットの1つです。指導者とのコミュニケーションの中で理解を深めることができるので、出題される問題全体の中で理解できる問題の総数を増やすことができます。もちろん、塾にはそれができない講師もたくさんいますが。

どのくらいトレーニングすれば解けるようになるかは個人差があります。頭が良い人はすぐに解けるようになるし、そうじゃない人は何回やってもなかなか上達しません。でも、理解できるのなら、トレーニングを繰り返せば必ず解けるようになります。

逆に言えば、何回も解いてるのに解けるようにならない問題があるとすれば、実は理解できてないと言えます。

無限に時間があれば良いですが、そうではないのでどこかで線引きをする必要があります。自分の中で「10回解いても無理なやつは保留」など設定しておくと良いでしょう。

 

理解できないけど解ける問題もある

理解できる問題は100%解けるようになりますが、理解できない問題でも解けるようになる問題も多く存在します。特に高校数学は。

例えば、数1で最初の方に習う因数分解で3乗公式が出てきますが、公式を覚えて代入するだけで解けます。なぜその公式になるのか、など全く理解しなくても解けます。

計算であれば「理解」をあまり気にしなくてもOKな場合が多いです。理解は後からついてきますからね。

 

2重根号なんかもそうですね。理解するには展開と因数分解の知識を使う必要がありますが、「解く」だけなら解き方だけ教えれば解けるようになります。良いか悪いかは置いといて。

掛け算の九九を暗記するのも「理解してないけど解ける」の最たる例ではないでしょうか。

 

これも塾などを利用するメリットの1つです。そういうテクニックをちゃんと教えられるところは少ないですが。

「理解しているかどうか」を判定するのはかなり難しいです。そもそも理解している状態というのは何を指すのか、どのレベルを指すのかって話ですよね。

勉強し始めの段階で「理解」を求めるのは悪手なので、まずは解き方だけ抑えてトレーニングするのが良いと思います。ある程度できるようになった段階で、「これは実はこういうことだったんだよ」と教えると理解しやすいです。

 

応用力がないのは理解してないから

これは④に関係することです。

良く生徒や保護者からの質問・要望で「応用問題が解けないんですがどうすれば良いですか?」と聞かれます。

答えは簡単。

問題を理解してないので、ちゃんと理解するところから始めましょう

 

応用力のあるなしは、理解云々と同じく解釈が難しいです。例えば、先ほどの2重根号ですが、理解してない状態でも\sqrt{3+\sqrt{2}}は解けますが、「\sqrt{5+\sqrt{3}}を同じ考えで式変形してみて」と言うとほとんどの人はできません。

これを解く(といって良いかどうかは微妙ですが)にはこの解き方が(\sqrt{a} +\sqrt{b})^2=a^2+2\sqrt{ab}+b^2をベースに成り立っているということや、解と係数の関係や2次方程式の解き方などを理解しておかないといけません。

ちなみに答えは\sqrt{\frac{5+\sqrt{13}}{2}}+\sqrt{\frac{5-\sqrt{13}}{2}}です。公式の形になってない2重根号は同じやり方で無理やり外そうとすると、結局2重根号が出てきます。

 

応用力を鍛える方法

上記の2重根号の式変形ができない人は主に以下の2つのスキルが不足しています。

  1. 理解の深さ
  2. 試行錯誤の経験値

どちらも重要ですが、多くの人は②の重要さに気づいてないのではないでしょうか。

 

2重根号の例で言えば、\sqrt{(a+b)+2\sqrt{ab}}=\sqrt{a}+\sqrt{b}の形で処理できるパターンはみんな解けます。なぜなら「この形はこうやって解く」と教わっているからです。ところが、その形になってないものになると手が止まります。

これは、「よくわからないけど、とりあえずやってみるか」という経験が圧倒的に不足しているからです。

私は数学が得意な人とそうでない人の決定的な違いはコレだと思ってます(数学だけに限らないですが)。

 

応用というのはアドリブと言い換えることができます。普段からアドリブで式変形したり、図を書いたり、グラフを書いたり、試行錯誤することをしていない人が、応用問題を解けるわけがないんです。

良く勘違いしてる人がいますが、問題集などで「応用」などと書いてある問題を解けるようになったからといって応用力がついたわけではありません。それは所詮、練習した問題を解けるようになっただけにすぎないからです。

大学受験生の中にはこの勘違いをしている人がたくさんいますね。

大事なのは初見の問題でも試行錯誤しながら解き進められるかどうかです。そのためには、日常的にああでもないこうでもないと数学で遊んでおくことをオススメします

もちろん、いろんな問題を解くことは重要です。「そういう見方、解き方、考え方もあるのか」という経験値を貯めていくことで、アドリブが効くようになりますからね。

 

すでに解ける問題は放置でOK

これも意外とできてない人が多いです。

数学においては、最初に一度解いて解ける問題は、その後何回解いても解けます。私はこのような問題をオーバーキル問題と言ってます。

要するに、自分のスキルが問題の難易度を大幅に上回っているために簡単に解ける問題ってことです。

初見で解けるのであれば、その問題はそれ以降練習する必要はないでしょう。練習するとしてもテスト前に念のために一度解くくらいです。

不安なのか、すでに解ける問題を何度も解き直す人がいますが、その時間を使って②や③の問題をトレーニングした方が効果的です。これは特に数学が苦手な生徒に多い傾向です。

 

具体的な勉強方法

具体的に何をやれば良いかですが、簡単です。

「学校の問題集をひたすらやりこむ」

これ一択です。わからないところは教科書を確認。あとは学校でプリントが配られたらそれもやる、くらいです。

より細かい勉強方法は以下の記事を参考にしてください。

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まとめ

最後にまとめておきます。

  1. 問題は4パターンであることを意識する
  2. 理解できる問題は100%解けるようになる
  3. 理解できなくても解ける問題もある
  4. 理解できない問題は捨てる
  5. すでに解ける問題は練習しなくてOK
  6. 学校の問題集やりこめ

この6つが、高校数学(学校対策)の勉強で最も基本的かつ重要なことです。この当たり前のことを当たり前にできるかどうかがあなたが数学を得意科目にできるかどうかの分かれ目です。

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