書評、レビュー

「面白くて眠れなくなる数学」で面白かったところ

面白くて眠れなくなる数学-アイキャッチ画像

問題を解くのが数学の面白さの1つですが、それ以外の面白さを生徒に伝えるためにインプットしようと思って「面白くて眠れなくなる数学」を読んでみました。その中でこの項目は面白かったなあと思う部分をかいつまんでまとめてみたので、購入を検討してる人は参考にしてみてください。

一般的な小・中学生が読むには難しいですが、高校生ならある程度は理解できると思います。

 

続編の「超・面白くて眠れなくなる数学」の記事もあるので合わせて読んでみてください。

「超・面白くて眠れなくなる数学」で面白かったところ問題を解くのが数学の面白さの1つですが、それ以外の面白さを生徒に伝えるためにインプットしようと思って「超・面白くて眠れなくなる数学」を読んでみました。その中でこの項目は面白かったなあと思う部分をかいつまんでまとめてみたので、購入を検討してる人は参考にしてみてください。...

 

この本は全部で35項目ありますが、そのうち私が面白いと思ったのは以下の6項目です。面白いと思った理由は「そもそも知らなかった」か「知っていたけど中高生に話したら面白そう」の2つです。もちろんそれは私個人の感想なので、人それぞれ面白いと感じる場所は違うと思います。

 

  1. おならの匂いは半分でもやっぱり臭い?
  2. 因数分解でセキュリティ
  3. クレジットカードの会員番号のひみつ
  4. ピタゴラスとドレミ
  5. AMラジオは9の倍数
  6. 9の(9の9乗)乗の大きさはどれくらい?

 

以下でそれぞれの内容を軽く説明します。

 

おならの匂いは半分でもやっぱり臭い?

この項目では「ウェーバー・フェヒナーの法則」という法則を紹介しています。Rを感覚の強さ、kを刺激固有の定数、Sを刺激の強さ、S0を感覚の強さが0になる刺激の強さとすると、

    \begin{equation*} R=k\cdotp log\cdotp \frac{S}{S_{0}} \end{equation*}

という式が成り立つというものです。

例えばおならの匂い(刺激の強さ)が100倍になると2倍臭く感じるということです。要するに刺激の強さは対数関数的に増加するってことですね。これのすごいところは人間の感覚を定量化したことにあると思います。

どれだけ辛いもの食べれるかをネタにしたテレビ番組やYouTube動画がありますが、あれも刺激なので同じ何ですかね?

 

因数分解でセキュリティ

この項目では因数分解は暗号の基本的な仕組みで使われていることが説明されています。これは「因数分解なんて一生使わないじゃんw」とか言われた時にドヤ顔できる知識ですね。

全ての自然数は素数の積で表すことができるらしいんですが、それを利用しています。例えば、「3901」という数字を素因数分解するといくつになるかわかるでしょうか?

ほとんどの人は暗算ではできないと思います。ネット上で使われている暗号はこの仕組みを利用しています。ちなみに答えは「47」と「83」です。この「47」と「83」が暗号を解くための鍵となります。

元CIAのスパイ、イーサン・ハントはCIAに関するある情報を入手した仲間にその情報を送信してもらおうとしています。そこである素数同士の積である「369,217」を作り、情報をこの数字で暗号化して送信するように仲間に頼みました。

あなたは世界を舞台に暗躍するスパイです。さて、いますぐこの「369,217」の元になっている素数がわかるでしょうか?

ここまで読めばこの暗号システムの意味が理解できたと思います。ちなみに「369,217=421×877」です。

暗号の鍵を考える方はめちゃくちゃ簡単です。適当な素数を選んで掛け算するだけですからね。暗号を解くにはそれを因数分解しないといけないのでめちゃくちゃ大変です。実際にはもっと大きな数字で暗号化するし、素数をいくつ掛けているかもわからないのでコンピュータを使っても解くのに時間がかかります。桁数が十分大きければ、実質解くのは不可能になります。

 

クレジットカードの会員番号のひみつ

この項目ではクレジットカードの会員番号がある法則に基づいて決定されていることが紹介されています。どんな法則なのかは実際に自分の目で確かめてみてください。

 

ピタゴラスとドレミ

ここで「ピタゴラス音律」というものが紹介されています。ピタゴラスと言えば「ピタゴラスの定理」が有名ですが、それ以外にも興味深いものがあるという点で話のネタになりますね。

これもどんなものなのかは実際に読んで確認してみてください。

 

AMラジオは9の倍数

ここではAMラジオの周波数が1つの局をのぞいて全て9の倍数になっていることを紹介しています。私もこれは知らなかったので「へぇー」ってなりました。まぁ内容的にはそれだけなので説明もクソもないんですがw

本ではなぜ9の倍数になったのかについての説明もあるので気になる方は読んでみましょう。

 

9の(9の9乗)乗の大きさはどれくらい?

ここでは「グラハム数」を紹介しています。グラハム数というのはざっくり言えば「めっちゃでかい数」です。でかい数を表す方法としては指数がありますが、それをさらに拡張させた感じですね。

本の中では以下のような問題が紹介されています。

 

グラハムの問題

すべての頂点同士を二種類の異なる色のついた線で結んだn次元超立方体を考える。このとき、nがある数N以上であれば、同一平面上にすべての辺の色が同じである完全グラフK4が存在する。

 

これを読むだけではよくわからないんですよね。本の中でもこのグラハム問題についての詳しい解説はされてないのが残念です。私もネットで調べてみましたがよくわかりませんでしたw

誰か詳しい人いたら教えてください。

ここでは「↑(タワー)」という記号が登場します。詳しい解説は本書に譲りますが、ざっくりいうと、大きい数は指数で書くとめっちゃいっぱい数字書かないといけなくなって面倒なんだけど、それを回避するための記号です。

 

ということで、「面白くて眠れなくなる数学」の感想でした。これを読んで興味がわいた方はぜひ読んでみてください。

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