ぜんぜんやさしくないことで有名な「やさしい理系数学(通称、やさ理)」ですが、いったいどのくらいの学力の人が使うべきなのか、掲載されている問題の難易度、問題数などを基準に考えてみました。
「やさしい理系数学」の構成と難易度
構成と難易度は以下のとおりです。
- 例題:目標偏差値60〜65
- 演習問題:目標偏差値60〜65
「やさしい理系数学」には中堅〜やや難関校をターゲットにしてあると書かれていますが、具体的にどのくらいなのかよくわからないので、私は偏差値60〜65としています(55〜60でも使えなくはない)。
目標偏差値55の人がこの教材をやるのは明らかにオーバーワークです。
例題と各項目の最後にある演習問題で構成されています。演習問題の方が多いので、どちらかというと演習問題のレベルが適正レベルと考えた方が良いです(具体的な問題数は後述)。
一般的な問題集は、例題は比較的カンタンな問題、演習問題は難しい問題となっていることが多いですが、、この教材は例題も演習問題も同じくらいの難易度なんですよね。
例題は頻出問題、重要問題の中で絶対にできるようにしておいた方が良い問題、演習問題は各単元の内容をさらに強化するための問題、と考えておけばOKです。
解答は「記述回答」を意識したものになっているのでこれも上位校向けと言っている理由の1つです。基本的に記述回答の形で解答があるだけで、それ以外の解説はほとんどないです。
ちなみに「積分」の項目の例題と演習問題は以下の画像のような問題です。目標偏差値55だとオーバーワークというのがわかると思います。
「やさしい理系数」の問題数
問題数は以下の通りです。
- 例題:50題
- 演習問題:150題
- 合計:200題
数学1A2B3まで一冊になっていて200題と量はやや少なめなので量より質に重点を教材と言えます。
「理系プラチカ」は1A2Bと3を合わせると、「やさしい理系数学」よりも問題数が多いので、問題数が多いほうが良いという人は「理系プラチカ」、時間がないなどの理由で量より質を重視する人は「やさしい理系数学」と使い分けると良いですね。
「やさしい理系数」の使い方
オススメの使い方を紹介しておきます。
- 目標偏差値60〜65の人が数3まで一通り勉強した後に使う
これ以外の使い道が考えられないほどのピンポイントな教材だと思います。青チャートを一通り勉強して、過去問演習と合わせて使うのがオススメです。
繰り返しになりますが、目標偏差値55くらいだとオーバーワークになります。
同じシリーズでさらにレベルの高い「ハイレベル理系数学」というのもあります。詳細は以下のリンク先をご覧ください。
まとめ
さいごに今回の内容をまとめておきます。
- 「やさしい理系数学」は目標偏差値60〜65の人にオススメ
- 「やさしい理系数学」は目標偏差値〜55だとオーバーワーク
- 「やさしい理系数学」の問題数は例題50題、演習問題150題で合計200題
- 解答は記述を意識した形になっている
神奈川県公立高校入試、都立高校入試、大学入試で個別指導18年、オンライン指導8年の私がマンツーマンで丁寧に指導します。
- 対象学年:中学生、高校生、浪人生
- 指導科目(高校):数学、物理、大学受験指導
- 指導科目(中学):数学、理科、高校受験指導
- 指導形態:SkypeまたはZoomによるオンライン指導
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自分は偏差値57.5なんですけど、千葉大の工学部の数学が全然わからないので一週間くらいで優しい理系数学の例題だけやろうかなと思っているのですがどうですか?
今年度受験ということなら出題傾向の問題パターンを最優先でやったほうが良いですね。あとは他の科目とのバランス。数学は何割とれば良いのかによって基本だけやるのか、単元絞ってやるのかなど考えましょう。