都立高校入試(学力検査に基づく入試)の学力検査の得点と調査書点の計算方法についてまとめました。「何点取れば合格できるのか?」についての参考になる書籍も紹介してあるので参考にしてみてください。
2023数学の解説もアップしてあるのでどうぞ。
総合点の自動計算
学力検査、調査書点、を換算して自動計算できるやつ作ったのでどうぞ。
選考(合否判定)に使われるもの
都立高校の選考に使われるものは主に次の5つの指標です。
- 学力検査の得点
- 調査書点
- 面接点
- 作文点
- 実技検査点
このうち必須なのは①②です。③〜⑤は高校ごとに実施するかどうかが異なるので受験する高校の情報を確認しましょう。平成31年度の高校ごとの選考に使う指標一覧はこちらで確認できます。
全日制・普通科の場合、一次選考も二次選考もほとんどの高校で①学力調査の得点と②調査書点だけで選考しますね。あとは面接を実施するところが若干あるだけです。
実際の選考(合否判定)はこれらの指標を点数化して行われます。どのように点数化されるかというとこんな感じです。
学力検査の得点+調査書で1000点、面接200点、作文100点、実技200点という配点ですね。ほとんどの人は学力検査の得点+調査書(1000点)のところだけ考えればOKです。面接や作文、実技検査がある高校を受験する場合はそれらの点数も含めて計算しないといけません。
例えば、日比谷高校の第一次選考の場合を見てみましょう。
少し見づらいですが、日比谷高校では学力検査と調査書しか使わないようなので学力検査の得点+調査書(1000点満点)だけ計算すれば良いことがわかります。
詳しい計算方法は次の項目で解説します。
学力検査に基づく入試の調査書点の計算方法
調査書点は各教科の成績を5点満点にしたものを合計した点数が使われますが、全日制の場合、以下のように分類されます。
ざっくり言うと、学力検査が5科目ある場合は学力検査の得点と調査書の比率が7:3で3科目の場合は6:4ということですね。この二つを合わせて1000点満点で計算されるので、学力検査と得点は700点に換算、調査書点は300点満点に換算されることになります。
調査書点の計算で注意しなければいけないのは「学力検査で実施されない教科の成績が2倍になること」です。以下の画像をご覧ください。
例えば、学力検査が5教科(国・数・英・理・社)の場合、それらの5教科はそれぞれ5点満点で計算されるので合計25点です。それ以外の教科は10点満点で計算されるので合計40点です。この場合、評定の満点は65点となります。
東京花子さんの評定を見ると国・数・英・理・社の評定合計は5+3+5+3+4=20点、それ以外は(3+4+5+3)×2=30点、合計で50点です。
学力検査の得点と調査書の比率が7:3の場合、調査書点は300点に換算します。300点に換算したい場合は次の式に当てはめればOKです。
(評定合計)/(評定満点)× 300 =
東京花子さんの場合は次のようになります。
50 / 65 × 300 = 230点(300点満点。小数点以下は切り捨て。)
学力検査の得点と調査書の比率が6:4の場合は調査書点は300点に換算します。300点に換算したい場合は次の式に当てはめればOKです。
(評定合計)/(評定満点)× 400 =
東京花子さんの場合は次のようになります。
50 / 65 × 400 = 304点(400点満点。小数点以下は切り捨て。)
学力検査の得点の計算方法
学力検査の得点の計算方法も調査書点の場合と同じように計算します。
例えば、学力検査(5教科実施)が以下のような得点だった場合を考えます。
教科 | 得点 |
国語 | 60点/100点 |
英語 | 70点/100点 |
数学 | 50点/100点 |
理科 | 40点/100点 |
社会 | 50点/100点 |
合計 | 270点/500点 |
学力検査の得点と調査書の比率が7:3の場合は学力検査の得点は700点に換算します。700点に換算したい場合は次の式に当てはめればOKです。
(得点合計)/(満点)× 700 =
東京花子さんの場合は次のようになります。
270 / 500 × 700 = 378点(400点満点。小数点以下は切り捨て。)
学力検査の得点と調査書の比率が6:4の場合は学力検査の得点は600点に換算します。600点に換算したい場合は次の式に当てはめればOKです。
(得点合計)/(満点)× 600 =
東京花子さんの場合は次のようになります。
270 / 500 × 600 = 324点(400点満点。小数点以下は切り捨て。)
東京花子さんの学力検査の得点と調査書点をまとめておきます。
学力検査の得点と調査書点の比率 | 学力検査の得点 | 調査書点 | 合計 |
7:3 | 378点/700点 | 230点/300点 | 608点/1000点 |
6:4 | 324点/600点 | 304点/400点 | 628点/1000点 |
この合計点の高い方から順に定員までが合格となります。
気になるのは「自分の受験する高校が何点とれば合格できるのか?」ということなんですが、それは東京都からは公表されていません。ネット上には色々と書かれていますが、それらの情報は不正確なものが多いですね。例えば、ある塾のブログでは生徒から情報をもらって計算しているものもありますが、一部の生徒の得点だけでは正確性に欠けるのは言うまでもないでしょう。
どうしても知りたい場合は、以下の書籍には各高校の合格者の平均点などが記載されているので、気になる方は購入してみましょう。掲載されている数値は首都圏の模試のデータを元に計算されていて、母数が多いので信頼できます。
まとめ
最後に(都立高校入試、全日制・普通科の情報を)まとめておきます。
- 学力検査の得点と調査書点の比率は一次選考は7:3、二次選考は6:4
- 学力検査は5教科型と3教科型がある
- 学力検査で使わない教科の調査書点は2倍になる
- ほとんどの高校は学力検査+調査書だけで選考する
神奈川県公立高校入試、都立高校入試、大学入試で個別指導18年、オンライン指導8年の私がマンツーマンで丁寧に指導します。
- 対象学年:中学生、高校生、浪人生
- 指導科目(高校):数学、物理、大学受験指導
- 指導科目(中学):数学、理科、高校受験指導
- 指導形態:SkypeまたはZoomによるオンライン指導
- 指導曜日・時間:要相談
- 料金:1時間6,000円(税別)→5,000円(2月3月指導開始の方だけ!)
- 体験指導:60分(ヒアリング含む)
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