2020年(令和2年)からスタートする大学入試で利用される英語民間試験の情報をまとめました。各試験の料金、試験内容・方式、スコアなど受験生が気になるところを中心に書いてあるので参考にしてみてください。
色々調べてたんですが、途中ですが記事にしちゃいました。随時、加筆・修正していく予定です。
ちなみに大学入試新制度については以下の記事でまとめてあるので合わせてご覧ください。
*追記
2019年11月1日のニュースで、英語民間試験の実施延期が決まったと報道がありました。文科大臣によると2024年(令和6年)の実施に向けて改めて検討するようです。いやー良かったですね。あとは共通テストの記述問題がなくなればさらに良いんですけどね。参考:NHK WEB NEWS、萩生田文科相 英語試験 抜本的に見直し 5年後実施に向け検討
ケンブリッジ英検 | IELTS | TEAP | TEAP-CBT | TOEFL-IBT | TOEIC-LR+SW | 英検 | GTEC | |
受験料 | 18,500円 | 25,380円 | 15,000円 | 15,000円 | 235ドル | 16,280円 | 2級6,500円 | CBT9,900円 |
試験回数 | 年4回 | 毎月複数回 | 年3回 | 年3回 | 毎月複数回 | 月1回 | 年3回 | 年3回 |
試験時間 | 210分 | 165分 | 190分 | 200分 | 200分 | 200分 | 120分 | 175分 |
*英検など級によって料金など異なるものもあるので注意
英語民間試験を選ぶ際に注意すると良い点
- 試験形式(CBTかどうか)
- 国際信頼性はどうか
- 料金
- スコア
- 試験回数
- 試験会場
CBTはComputer-Based-Testingの略。要するにパソコンとかタブレットで試験を受けるタイプです。スピーキングもパソコンやタブレットに向かって話しかけてテストします。GTECを採用してる高校でカンニングし放題、音声ダダ漏れで集中できないと問題になってるやつですね(応急処置はされてるようですが・・・)。
試験によっては海外でまったく認知されてないものもあります。英検とかそうですね。TOEICも日本と韓国くらいしか使ってないのでは(知らんけど)。留学を考えてるなら最初からケンブリッジ英検、IELTS、TOEFLを受験した方が良いです。
料金。全部高杉。IELTSなんて2回受けると約5万かかります。そらみんな英検受けたがるわ(笑)。CBTは人的コストがかからない分安めです。この辺は「スピーキング能力を判定できるかどうか」とのトレードオフですね。国際信頼性とも関係あると思われます。そう考えるとTOEFLもどんどん評価されなくなるかもね。
スコアも重要。まず、合否があるタイプなのか、スコアで算出されるタイプなのかで考えましょう。ケンブリッジ英検と英検は合否タイプです。それ以外はスコアです。合否タイプは合格しないと社会的にはまったく意味がないですが、スコアタイプの場合はそのスコアで評価されます。この点が大きな違い。
英語の運用能力を測るテストとしてはスコアで算出され、かつ、スピーキングが対人で行われる試験が良いと思います。新制度で利用される民間英語試験でそれを唯一満たしてるのはIELTSですね。次点はTOEFL。
試験は2回受ける人が多いと思いますが、どの試験も年に複数回試験があるのでそこまで心配はいらなそうです。ただし、部活のことなども考えて余裕を持ってスケジューリングしといた方が良いと思います。
試験会場に関しては各試験で異なりますが主要都市で行われることが多いです。試験日程と同じく余裕をもって調べておいた方が良さそうです。
ケンブリッジ英検
- CEFRのA1、A2、B1、B2、C1、C2の6段階に分かれた難易度別の検定試験。合否が決まるタイプ。いわゆる英検と同じ。
- 成績有効期限:なし。一生有効らしい。
- 本人確認書類はパスポート、運転免許証、写真付き学生証・在学証明書、などでもOK
- 国際信頼性は高い
- B2-first(FCE)for schools:18,500円(河合塾、税別)
- B1-Preliminary(PET)for schools:11,000円(河合塾、税別)
- A2-Key(KET)for schools:8,000円(河合塾、税別)
- 河合だとB2-firstまでしか受けれない
- 東京の試験日程は年4回?
試験内容(B2-first for schools)
- リーデイング+文法・語彙75分(配点40%)
- ライティング80分(配点20%、220〜260語×2題)
- リスニング40分(配点20%)
- スピーキング14分(配点20%、受験者2名での対面形式、自己紹介、スピーチ、ディスカッション)
日本だとあんまり知られてない気がしますね。普通の英検は知ってるけど。CEFRに一番合ってる試験かも。リーディングの配点が大きいので、実は日本人向き!?
IELTS
- 受験料の25,380円は税込
- 成績有効期限:試験日から2年間有効
- 受験するのにパスポート必須
- 国際信頼性は高い(140ヵ国、10,000以上の機関が認定。英国圏の主要な留学要件)
- テスト形式は1つだけ(TOEIC、TOEFLと同様に英検みたいにレベルが分かれてない。)
- 1DAYと2DAYがある(2DAYは2日目にスピーキングを実施)
- 試験会場は全国16箇所
- 東京、大阪は毎月3回もやってる
- そのほかの試験会場は最低でも毎月1回
- アカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2つのテスト形式がある(大学入試ではアカデミックモジュールを使う)
- 無料の学習コンテンツが豊富
試験内容
- ライティング60分(150語、250語の2題)
- リーディング60分(40題)
- リスニング30分(30題、音声は1度のみ)
- スピーキング11〜14分(1対1、自己紹介・日常生活に関する質問4〜5分、スピーチ3〜4分、ディスカッション4〜5分)
- 成績は1.0〜9.0のバンドスコア
留学するときはTOEFLかこれ。ケンブリッジ英検と同様に国際信頼性は高い。
TEAP
- 日本の大学受験生向けに作られてるので国際信頼性は無い
- 有効期限:2年間
- 本人確認書類は顔写真付きの学生証、パスポート、運転免許証などでOK
- 受験料:4技能は15,000円、2技能は6,000円(どちらも税別)
- 試験日は7月、9月、11月の年3回
試験内容
- リーディング70分(60題)
- リスニング40分(50題)
- ライティング70分(2題、要約70語、エッセイ200語)
- スピーキング10分(4題、自己紹介、インタビュー、スピーチ、Q&A)
- 成績は4技能のスコア(各100点満点)とバンド(CEFRのA1〜C1までに対応)で算出される
特に言うことないけど、近年、大学入試で使われるケースが増えてきてる。でも、新制度で他の試験からは大きく水をあけられるかも。
TEAP-CBT
- TEAPのCBT
- 日本の大学受験生向けに作られてるので国際信頼性は無い
- 有効期限:2年間
- 本人確認書類は顔写真付きの学生証、パスポート、運転免許証などでOK
- 受験料:15,000円(4技能のみ、どちらも税別)
- 試験日は6月、8月、10月の年3回
試験内容
- リーディング80分(50題、コンピューターによる択一選択方式)
- リスニング40分(36題、コンピューターによる択一選択方式)
- ライティング50分(5題、コンピューターでの解答エリアへのタイピング)
- スピーキング30分(8題、録音方式、質疑応答3題、伝言描写2題、矛盾点指摘1題、要約・意見2題)
- 成績は4技能のスコア(各100点満点)とバンド(CEFRのA1〜C1までに対応)で算出される
TOEFL-IBT
- パソコン受験
- アメリカ、ドイツ、フランス、カナダで信頼性あり
- 有効期限:2年間
- 日本での受験料は235ドル
- 本人確認書類は顔写真付きのパスポート、運転免許証などでOK(学生証は不明)
- 試験日は毎月複数あることが多いが、地域によっては全くない月もある
試験内容
- リーディング54〜72分(30〜40題)
- リスニング41〜57分(28〜39題)
- スピーキング17分(4題、身近な話題、リーディング・リスニングの話題)
- ライティング50分(2題、リーディング・リスニングの話題を元にしたエッセイ、意見を支持する文章)
- 成績は各セクション0〜30(1刻み)、総合0〜120で算出
- マイベストスコア(過去2年間の各セクションのベストスコアを組み合わせる)とかいうのがある
大学入ると受けさせられる試験第1位。IELTS同様に留学したい人向けの試験。
TOEIC-LR&SW
- Listening&Readingの受験料は5,830円(税込)
- Speaking&Writingの受験料は10,450円(税込)
- 国際信頼性は低い(一部アジアのみ)
- 有効期限:2年間
- 本人確認書類は顔写真付きの学生証、パスポート、運転免許証などでOK
- 試験はほぼ毎月開催
試験内容
- Reading75分(100問)
- Listening45分(100問)
- Writing60分(11問、パソコンで受験)
- Speaking20分(11問、パソコンで受験)
- リーディングとリスニングは各5〜495(5刻み)、合計10〜990点で算出
- スピーキングはProficiencyScore(総合的なスコア)は8段階(0〜200点)で算出されるほか、Pronunciation(発音)が3段階、Intonation and Stress Level が3段階でそれぞれ評価される。
- ライティングは9段階(0~200点)
- CEFR対照で使うときはS&Wのスコアを2.5倍する
アジア、と言うかほぼ日本と韓国だけでしか認知されてない試験。英検よりはマシかもしれぬ。ビジネスマン向けと言われることも多い。
英検
- 国際的な信頼性はない
- 有効期限:半永久(留学に関しては2年間?)
- 1級9,500円、準1級7,600円、2級6,500円、準2級5,900円
- スコアは各技能で均等配分(RLWSでそれぞれ650点満点ずつ)
- 2級の合格ラインは6割程度
- 1次試験に合格すると1年間は1次試験免除
試験内容(2級)
- リーディング(38題、ライティングも合わせて85分)
- ライティング(英作文1題、80〜100語)
- リスニング(30題、25分)
- スピーキング(1対1、7分5題、音読(60語程度)、音読した内容についての質問対応、イラストについての質問、意見陳述)
GTEC / CTEC-CBT
- 国際的な信頼性はない
- 有効期限:2年間
- CBTはパソコン受験
- CBTは9,900円
- 例年、試験は年3回だが令和2年は4回ぽい
- Core(中2〜中3)、Basic(中3〜高2)、Advanced(高1〜高3)、CBT(高2後半〜高3)の4種類がある
- Advancedは各技能320点満点(合計1280点満点)
- CBTは各技能350点満点(合計1400点満点)
- Core,Basic,Advancedはリーディング・リスニングはマーク式、ライティングは筆記、スピーキングはタブレットで行う
- CBTはもちろんPC
- Advancedの試験時間は120分
- CBTの試験時間は175分
- BasicとAdvancedのリスニングは同じ問題なのにスコア上限値が異なる
- 大学受験で使うのは主にAdvancedかCBT(出願資格として1120点以上としてるところが多い)
試験内容(CBT)
- リーディング(40題、55分)
- リスニング(40題、35分)
- ライティング(質問用紙記入問題・小問4題4分、Eメール作成問題3題21分、エッセイ2問125〜175語40分)
- スピーキング(パソコン、会話応答小問6問2分、情報伝達および照会問題3題6分、意見展開問題3問12分)
大学受験に関して言うとGTECはどのテストを受けてもOKですが、「出願資格として1120点以上」みたいな条件がある大学が多いです。Advancedは1280点までしか算出されないので、それ以上のスコアが必要な場合はCBTを受験する必要があります。
神奈川県公立高校入試、都立高校入試、大学入試で個別指導18年、オンライン指導8年の私がマンツーマンで丁寧に指導します。
- 対象学年:中学生、高校生、浪人生
- 指導科目(高校):数学、物理、大学受験指導
- 指導科目(中学):数学、理科、高校受験指導
- 指導形態:SkypeまたはZoomによるオンライン指導
- 指導曜日・時間:要相談
- 料金:1時間6,000円(税別)→5,000円(2月3月指導開始の方だけ!)
- 体験指導:60分(ヒアリング含む)
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