大学入試新制度/新共通テスト/民間英語試験

これさえ読めばわかる!新大学入試制度の重要ポイント

2020年から始まる新大学入試制度のポイントをまとめました。大きく変更されるのは英語と数学。特に英語は民間試験の利用が広がるので注意が必要です。2019年時点で高2の方はこの記事を読んでガッツリ対策しましょう。

新共通テスト、民間英語試験の活用に関して全般的な情報は文科省の以下のページで確認できます。

大学入学者選抜改革について

新制度のポイント

まずは新制度を理解する上での主な重要ポイントを整理しておきます。

  • 新共通テストでは国語総合と数学1・1Aで記述式の問題が出題される
  • 新共通テストの数学1Aでは出題形式が大きく変更される
  • 新共通テストではリーディングとリスニングが同じ配点になる
  • 新共通テストにおいて、国語総合と数学1・1A以外では大きな変更はない
  • 英語民間試験が使えるのは高3のやつだけ
  • 英語民間試験の利用方法は出願条件・加点・みなし得点などがある

以下で一つずつ詳しく解説していきます。

参考:令和3年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト出題教科・科目の出題方法等及び大学入学共通テスト問題作成方針について

記述式の問題について

新共通テストで記述式の問題が出題されるのは国語総合と数1・数1Aだけです。さらに言うと以下の点が超重要。

  • 国語の記述式問題は「近代以降の文章のみで出題」される
  • 数学の記述式問題は「数1の範囲のみで出題」される
新共通テストの概要・国語総合 新共通テストの概要・数学1A

これ意外と知らない人多そうなので注意しましょう。ちなみに数1Aは試験時間が従来の60分から70分に変更されてます。

数学1Aの記述は大したことない

数学1Aに関して言うと、記述式の問題といっても大したことないです。試行調査を見る限りただ答えの値を記述記入させる問題が小問で2問、短い文章で記述する問題が小問で1問しかありません。

参考:大学入試共通テスト、平成30年度試行調査の問題と解答

数学で気をつけるべきは出題形式

試行調査の問題を見る限り気をつけるべきは記述式というよりその出題形式でしょう。私はあまり好きじゃないですねこの形式は。数学のスキルよりも読解力の方が必要ではw

試行調査の結果も燦々たるものです。正答率ガタ落ち&偏りまくり。本当にこの形式でやるのかいまだに疑問です。

私の予想では、ある程度の学力以上の人は新共通テストでも問題なく得点できると思いますが、それ未満の学力だと一気に正答率が下がると思います。学力低い人は読解力ないですからね。目安は従来の河合センタープレ模試で偏差値55くらいですかね。

教える方も大変で、指導しようがないんですよねこれ。教材会社ガンバレw

国語の記述問題は採点基準がゆるすぎ?

国語に関して言うと回答することよりも採点基準に問題がありそうです。

新共通テストの概要・国語総合の記述問題採点基準

そもそも国語の記述式の採点はめちゃくちゃ難しいと思うので、しょうがないかなと。それなら記述式問題やめろよって話ですが。

採点する立場としては、「これは正答だな」とかそういう判断はできるんですが、その採点基準を言語化するとなると難しいんですよね。上記のような説明が精一杯かも。

受験生、指導者に立場で考えると、ここから逆算して勉強すれば良いだけなのでそんなに難しくなさそうですね。問題を読んで、上記の正答条件①〜③は何かな?と考えて回答する練習すれば良いだけですからね。

リーディングとリスニングの配点が同じになる

新共通テストの変更点としてもう一つ重要なのはこれですね。

新共通テストの概要・英語

リーディングは80分100点満点、リスニングは60分100点満点になります。リスニングは60分のうち回答時間が30分です。さらに、従来はリーディングとリスニングは同じ試験時間区分の中で行われていましたが、新共通テストでは別々の時間区分になります。要するにリーディングやって休憩挟んでリスニングってことですね。

リスニング60分は相当トレーニングしておかないと集中力が持たないと思います。

もう一つ注意事項。リスニングの音声は1回だけ流れる問題と、2回流れる問題があります。試行調査の問題を見る限りは1回なのか2回なのかは問題文に明記されているので、慌てることはないと思います。日頃から1回だけで練習しておいたほうが良いですね。

リーディングとリスニングの配点が同じになるので今までのセンター対策とは勉強方法が全く変わりますね。リスニングを強化しないといけなくなりました。と言っても問題はそんなに難しくないので、今までの問題の難易度で量と時間を増やせばOK。

英語民間試験で利用できるのは高3で受験したものだけ

新制度では英語民間試験の成績を大学に提供することになっていますが、基本的には高3の成績のみ有効です。以下、文科省公表の資料より引用。

 

1 高校2年時に大学入試英語成績提供システム参加試験(以下「参加試験」という。) を受検し、文部科学省が公表しているCEFR対照表のB2以上に該当する結果を有する者で、次の①または②のいずれかの負担を軽減すべき理由があり、かつ、高校の学びに支障がないと学校長が認めた者は、高校3年の4月から 12 月の2回に代えて、その結果を活用することができる。

<負担を軽減すべき理由>
①非課税世帯であるなど経済的に困難な事情を証明できること
②離島・へき地に居住または通学していること

出典:大学入学共通テストの枠組みで実施する民間の英語資格・検定試験について

 

これは本当にクソルールですね。例えばですが、私の教え子には中3で英検2級を取得した人もいるんですが、その人は高3になってもう一回受験しないといけないってことです。

これ、経済的に不利な受験生との公平性を保つために受験機会を高3の2回に限定したらしいんですが、逆に普通の生徒に負担を強いる形になってますよね。

英語民間試験の利用方法は出願条件・加点・みなし得点などがある

新制度では新共通テストの英語とは別に、大学ごとに英語民間試験を利用することになりました。

主な利用方法は「出願条件としてCEFR・A1以上相当の英語力」とか「CEFR・B1以上の英語力の場合は英語を満点とみなす」などがあります。

この点に関しては制度全体を理解するよりも自分が受験する大学の利用方法を調べた方が良いです。各大学のHPで調べるのが確実ですが、大学によっては情報が見つけにくいこともあると思います。そんなときはここ(英語4技能試験情報サイト・入学者選抜試験における活用大学一覧)で調べましょう。

ちなみに、英語民間試験については以下の記事にまとめてあるので合わせてご覧ください。

文科省CEFRのコピー
新大学入試で利用される英語民間試験まとめ(随時更新)2020年(令和2年)からスタートする大学入試で利用される英語民間試験の情報をまとめました。各試験の料金、試験内容・方式、スコアなど受験...

 

ということで、大学入試の新制度についての重要点をまとめてみました。新制度で最初の受験生は残念ながら人柱になるのは確定ですが、センター試験も最初はそうだったのでまぁしゃーないっちゃしゃーないですね。

受験生の皆さんはこれぐらいのことでブーブー言ってないでちゃんと勉強して合格を掴み取ってください。情報集めて対策すれば、それをしない人よりむしろ有利になりますからね。

ちなみに新制度の問題点については以下の記事でまとめたので合わせてどうぞ。

新共通テスト、民間英語試験の問題点まとめ、アイキャッチ
新共通テスト、民間英語試験の問題点まとめ2020年から始まる大学入試、新共通テスト、民間英語試験の問題点をまとめました。2020年の入試まで18ヶ月を切った今でも以前から言われ...
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