早稲田大学の英語民間試験の2021年度入試(2019年時点で高2の人)に関する情報をまとめてみました。早稲田は学部ごとに対応が異なるので受験生は注意が必要です。この記事を読んで参考にしてみてください。
*早稲田大学では英語外部試験と表記していますが、ここでは英語民間試験で統一します。
*追記
2019年11月1日のニュースで、英語民間試験の実施延期が決まったと報道がありました。文科大臣によると2024年(令和6年)の実施に向けて改めて検討するようです。いやー良かったですね。あとは共通テストの記述問題がなくなればさらに良いんですけどね。参考:NHK WEB NEWS、萩生田文科相 英語試験 抜本的に見直し 5年後実施に向け検討
早稲田の英語民間試験利用について
早稲田大学の対応のポイントは以下の通りです。
- 英語民間試験を利用するのは5学部
- 英語民間試験を使わない受験方式もある
- どの試験が有効かは学部ごとに異なる
- 出願要件か加点かなどの利用方法も学部ごとに異なる
- 高2で受験した時のスコアでもOK
- 受験回数の規定はない
以下で一つずつ解説していきます。
英語民間試験を利用する学部について
英語民間試験を利用するのは以下の学部、受験方式です。
- 政治経済学部、一般入試
- 国際教養学部、一般入試
- 商学部、一般入試(英語4技能テスト利用型)
- 文化構想学部、一般入試(英語4技能テスト利用型)
- 文学部、一般入試(英語4技能テスト利用型)
主に文系の学部ですね。一般入試全体で使われるのは政治経済学部、国際教養学部の2学部だけで、他は英語4技能テスト利用型という新しい受験方式を作って対応するみたいです。
いきなり全体に導入するのはリスクが大きいので、試験的に導入する感じですね。
英語民間試験を使わない受験方式について
上記①と②は英語民間試験を利用する受験方式しかありませんが、③〜⑤は英語民間試験を利用するのは一部だけで、それ以外の募集定員は利用しないみたいです。
・政治経済学部
一般入試はこの方式のみです(募集人員300名)。ただし上述のとおり、英語4技能テストのスコアを提出しなくても出願可能です。
また、大学入学共通テストの点数のみで合否判定する入試(募集人員50名)でも出願できます。・国際教養学部
一般入試はこの方式のみです(募集人員175名)。ただし上述のとおり、英語4技能テストのスコアを提出しなくても出願可能です。・商学部
一般入試に地歴・公民型(募集人員355名)、数学型(募集人員150名)があります。なお英語4技能テスト利用型は募集人員30名です。・文化構想学部
一般入試(募集人員430名)があります。なお英語4技能テスト利用型は募集人員70名です。
また、大学入学共通テストの点数と一般入試の点数の合算で合否判定する入試(募集人員35名)でも出願可能です。・文学部
一般入試(募集人員390名)があります。なお英語4技能テスト利用型は募集人員50名です。
また、大学入学共通テストの点数と一般入試の点数の合算で合否判定する入試(募集人員25名)でも出願可能です。
これに関連して、英語民間試験を出願要件とする場合としない場合、加点の方法なども上記の受験方式ごとに異なるので注意しましょう。
受験方式別、利用できる英語民間試験
上記①〜⑤の受験方式で利用できる英語民間試験は以下の通りです。

ややこしいですが、英検とTOEFL-iBTは上記①〜⑤の受験方式全てで利用可能です。
これに関連して押さえておくべき重要ポイントは以下の通り。
- 政治経済学部、国際教養学部はスコアを未提出でも出願が可能
- 文化構想学部、文学部において実用英語技能検定を利用する場合、総点と各技能点が学部の指定する基準を満たしていれば、受験した級および合否は問わない
- ※1 英語4技能テストを利用する入試を複数回にわけて出願した場合はそれぞれ提出が必要です。
- ※2 データでなく紙の直送しか依頼できない場合は、出願期間前にその旨を入学センターへご連絡ください。
- ※3 政治経済学部において英検を利用する場合は大学入試英語成績提供システムを利用する方法のみを有効とします。
- ※4 文化構想学部、文学部においてケンブリッジ英検を利用する場合、A2Key(KET)、 B1Preliminary(PET)は利用できません。
- ※5 文化構想学部、文学部において GTEC を利用する場合、Advanced、Basic、Core は利用できません。CBT のみ利用可能です。
政治経済学部と国際教養学部ですが英語民間試験のスコアは必須ではありません。スコアを提出しなくても受験はできます。が、加点されません。
政治経済学部で英検を利用する場合は大学入試英語成績提供システムを利用しないといけないようです。なぜ英検だけw
文化構想学部、文学部ではケンブリッジ英検のA2、B1は利用できないとのこと。文科省公表のCEFR対照表によればB1で英検2級(高校卒業程度)相当なので、要するに「レベル低いやつはいらん」てことですね。GTECも同じ。
出願要件、加点などの利用方法について
学部ごとに見ていきましょう。
政治経済学部

換算得点は0〜15点(1点きざみ)です。例えば、英検CBTで2230-2299点、もしくは、GTECで1144点-1189点の場合は9点加点されます。ちなみに加点されても満点の上限は変更されないので、早稲田の英語で満点とったらそのままです。
国際教養学部

国際教養学部は加点は0点、7点、14点、20点の4段階です。
商学部

商学部は0点か5点かしかないですね。英検2級以下、TOEFL-iBT:71点以下は英語4技能テスト利用型への出願はできない。
文化構想学部、文学部

文化構想学部と文学部の場合、英語民間試験は加点方式ではなく出願要件になっています。例えば、英検で総合2200点、各技能500点以上じゃないと出願できません。何か一つでも苦手な技能がある人は厳しいですね。スピーキングで死ぬ人続出しそう。
高2で受験した試験のスコアでもOK
早稲田は全学部共通して、高2で受験した英語民間試験のスコアでもOKにするようです。これはありがたいですね。以下、早稲田公表の資料より引用。
(1)2021年度入試の変更点 ・(学部共通)
本学では英語4技能の成績を証明(確認)するために、大学入試英語成績提供システムを利用します。また、高校2年時に受検したスコアなど大学入試英語成績提供システムで提供されない成績を利用する場合を想定して、本学が指定する書類を提出 (一部の試験はあわせて試験団体に大学へスコ アの直送を依頼)する方法も可能とします。
出典:2021年度一般入試における英語4技能テストの利用について
高1のときのスコアはダメなの?と思うかもしれませんが、ケンブリッジ英検と英検以外はスコアの有効期限が試験日から2年間なのでそもそも使えませんね。
旧帝大は文科省のお達し通り、高3の年度のスコアしか使えないので、その点も含めて早稲田の方が断然良いですね。ちなみに旧帝大の英語民間試験に関しては以下の記事にまとめてあります。

ということで、早稲田の英語民間試験の対応まとめでした。英語民間試験については以下の記事も参考にしてみてください。

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