スタンダード数学演習12AB-2018

スタンダード数学演習12AB(2018)の解説 109

2018スタンダード数学演習12AB

スタンダード数学演習12AB(2018)、「ベクトルと平面図形(1)」の基本問題109の解説記事です。考えるときのポイント、式変形などを詳しく解説してあります。テキストの解説だとわかりにくい部分も細かく説明をしてあるので参考にしてみてください。

回答例の「方針」や( )内の説明は実際の回答ではないですが、解説のために入れてあります。

 

回答例

方針:三角形で面積といったらあの式ですよね。ベクトルの問題なので候補は2つありますが、どちらでもいいので式を書いてみましょう。

 

(この問題は図を描かなくても解きやすさに影響ないので図は描かなくてもOKです。とりあえず面積の式を。)

 

(1)   \begin{eqnarray*} S_{OAB}&=&\frac{1}{2}|OA||OB|\sin{\angle AOB}\\ &=&\frac{1}{2}\cdot2\cdot1\sin{\angle AOB} \end{eqnarray*}

 

(ということで、\sin{\angle AOB}の値が必要なことがわかったので、次は\sin{\angle AOB}を求めましょう。)

(2)   \begin{eqnarray*} \cos{\angle AOB}&=&\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{|OA||OB|}\\ &=&\frac{\vec{a}\cdot\vec{b}}{2\cdot1} \end{eqnarray*}

 

(こんどは\vec{a}\cdot\vec{b}が必要です。まだ使ってない式があるのでそれを使うことを考えてみましょう。)

 

(3)   \begin{eqnarray*} \vec{OA}+\vec{OB}+\vec{OC}&=&0\\ \vec{OC}&=&-\vec{OA}-\vec{OB}\\ |\vec{OC}|^2&=&|-\vec{OA}-\vec{OB}|^2\\ (\sqrt{2})^2&=&|\vec{OA}|^2+2\vec{a}\cdot\vec{b}+|\vec{OB}|^2\\ 2&=&4+2\vec{a}\cdot\vec{b}+1\\ 2\vec{a}\cdot\vec{b}&=&-3\\ \vec{a}\cdot\vec{b}&=&-\frac{3}{2} \end{eqnarray*}

 

式(3)を式(2)に代入して

(4)   \begin{eqnarray*} \cos{\angle AOB}&=&\frac{-\frac{3}{2}}{2\cdot1}\\ &=&-\frac{3}{4} \end{eqnarray*}

 

よって

(5)   \begin{eqnarray*} \sin{\angle AOB}&=&\sqrt{1-\cos^2{\angle AOB}}\\ &=&\left\sqrt{1-\left(-\frac{3}{4}\right)^2}\\ &=&\left\sqrt{1-\frac{9}{16}}\\ &=&\left\sqrt{\frac{7}{16}}\\ &=&\frac{\sqrt{7}}{4} \end{eqnarray*}

 

式(5)を式(1)に代入して

(6)   \begin{eqnarray*} S_{OAB}&=&\frac{1}{2}\cdot2\cdot1\cdot\frac{\sqrt{7}}{4}\\ &=&\frac{\sqrt{7}}{4} \end{eqnarray*}

 

ポイント

とりあえず言われた通りにやってみる(この問題の場合は面積の式を作ってみる)のがセオリーですね。

式を作ってみると、次にやらなければいけないことが明確になるというのは数学の問題ではよくあることです。

三角形の面積の式ですが、回答例ではベクトルでの三角形の面積公式ではなく、三角比のところで出てくる公式を使っています。

 

三角比での三角形の面積の式

    \begin{eqnarray*} S_{OAB}&=&\frac{1}{2}|OA||OB|\sin{\angle AOB}\\ \end{eqnarray*}

 

ベクトルでの三角形の面積の式

    \begin{eqnarray*} S_{OAB}&=&\frac{1}{2}\sqrt{|OA|^2|OB|^2-(\vec{OA}\cdot\vec{OB})^2}\\ \end{eqnarray*}

 

実はこの2つの式は内積の式を使えば全く同じものだということがわかります。試しにベクトルの方の三角形の面積の式に内積の式を代入してみましょう。

    \begin{eqnarray*} \vec{OA}\cdot\vec{OB}=|\vec{OA}||\vec\{OB}|\cos{\angle AOB} \end{eqnarray*}

    \begin{eqnarray*} S_{OAB}&=&\frac{1}{2}\sqrt{|OA|^2|OB|^2-(|\vec{OA}||\vec{OB}|\cos{\angle AOB})^2}\\ &=&\frac{1}{2}\sqrt{|OA|^2|OB|^2-|\vec{OA}|^2|\vec{OB}|^2\cos^2{\angle AOB}\\ &=&\frac{1}{2}\sqrt{|OA|^2|OB|^2(1-\cos^2{\angle AOB})\\ &=&\frac{1}{2}\sqrt{|OA|^2|OB|^2\sin^2{\angle AOB}\\ &=&\frac{1}{2}|OA||OB|\sin{\angle AOB} \end{eqnarray*}

この式は三角比の場合の式と一致していますね。

 

参考書やテキストの解説の場合、式(3)から記述しはじめていることがよくありますが、これはやや不自然だと思います。

回答例のように「とりあえず面積を求める式を書いてみよう」→「sinの値が必要だ。sinを求めてみよう」→「内積が必要だ」と考えて行くのが自然な思考順序だと思います。

もちろん、これを頭の中で処理して式(3)からスタートしたり、よくわかんないけどとりあえず計算してみようと思って式(3)からスタートすることはあるかもしれません。

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