スタンダード数学演習12AB-2018

スタンダード数学演習12AB(2018)の解説 331

2018スタンダード数学演習12AB

スタンダード数学演習12AB(2018年)、「ベクトルと平面図形(2)」のA問題331の解説です。考えるときのポイント、式変形などを詳しく解説してあります。テキストの解説だけではわかりにくい部分も解説をしてあるので参考にしてみてください。

 

(1)の回答例

方針:点Pとsin、cosをX、Yで表して方程式を作る

 

(とりあえず適当に図を書いてみましょう)

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(軌跡を求めたいので軌跡の基本的な解き方であるX、Yだけで、式を作っていきます。)

\vec{OP}=\vec{p}\vec{OA}=\vec{a}=(2,1)\vec{OB}=\vec{b}=(1,-2)とする。

(1)   \begin{eqnarray*} \vec{p}&=&(cos\theta)\vec{a}+(1-sin\theta)\vec{b} \\ (X,Y)&=&(2cos\theta, cos\theta)+(1-sin\theta, -2+2sin\theta) \\ &=&(2cos\theta-sin\theta+1, cos\theta+2sin\theta-2) \end{eqnarray*}

    $$ \left\{ \begin{array}{lll} X=2cos\theta-sin\theta+1 \\ Y=cos\theta+2sin\theta-2 \end{array} $$

 

\vec{p}&=&(cos\theta)\vec{a}+(1-sin\theta)\vec{b}両辺の絶対値の2乗をとるとうまくいきそうです。この辺は試行錯誤するしかないです。)

(2)   \begin{eqnarray*} |\vec{p}|^{2}&=&|(cos\theta)\vec{a}+(1-sin\theta)\vec{b}|^{2} \\ X^{2}+Y^{2}&=&cos^{2}\theta\cdot|\vec{a}|^{2}+2cos\theta(1-sin\theta)(\vec{a}\cdot\vec{b})+(1-sin\theta)^{2}\cdot|\vec{b}|^{2} \\ \end{eqnarray*}

 

ここで、

(3)   \begin{eqnarray*} \vec{a}\cdot\vec{b} &=& (-1, 2) \cdot (2, 1) \\ &=& (-2) + 2 \\ &=& 0\\ \end{eqnarray*}

(4)   \begin{eqnarray*} |\vec{a}|^{2}&=&2^{2}+1^{2} \\ &=&5\\ \end{eqnarray*}

(5)   \begin{eqnarray*} |\vec{b}|^{2}&=&1^{2}+(-2)^{2}\\ &=&5\\ \end{eqnarray*}

 

式(3)〜(5)を式(2)に代入すると、

(6)   \begin{eqnarray*} |\vec{p}|^{2}&=&|(cos\theta)\vec{a}+(1-sin\theta)\vec{b}|^{2} \\ X^{2}+Y^{2}&=&cos^{2}\theta\cdot|\vec{a}|^{2}+2cos\theta(1-sin\theta)\vec{a}\cdot\vec{b}+(1-sin\theta)^{2}\cdot|\vec{b}|^{2} \\ &=&cos^{2}\theta\cdot5+(1-sin\theta)^{2}\cdot5 \\ &=&5cos^{2}\theta+5(1-sin\theta)^{2} \\ &=&5cos^{2}\theta+5-10sin\theta+5sin^{2}\theta \\ &=&5(sin^{2}\theta+cos^{2}\theta)+5-10sin\theta \\ &=&5+5-10sin\theta \\ &=&10-10sin\theta \\ \end{eqnarray*}

となる。

 

(式(6)のsinθをXとYに変換、つまり式(1)を式(6)に代入するために式(1)を式変形します。)

式(1)より

(7)   \begin{eqnarray*} X &=& 2cos\theta - sin\theta + 1 \\ 2Y &=& 2cos\theta + 4sin\theta - 4 \\ X-2Y &=& -5sin\theta+5 \\ 2X-4Y &=& 10-10sin\theta \end{eqnarray*}

 

式(6)と式(7)より、

    \begin{eqnarray*} X^{2}+Y^{2} &=& 2X-4Y \\ X^{2}-2X+Y^{2}+4Y &=& 0 \\ (X-1)^{2}+(Y+2)^{2} &=& 5 \\ \end{eqnarray*}

したがって、求める点Pの軌跡は中心(1,-2)、半径\sqrt{5}の円となる。

 

(1)のポイント

(1)のポイントは以下の2点です。

  • 軌跡を聞かれてるので点Pを(X,Y)とおく
  • XとYに関する式を2セット作る

 

どちらも軌跡を求めるときの基本動作ですね。

XとYに関する式を2つ作り連立してθを消去する(XとYだけの式にする)ことを考えればOKです。

 

ところが、この先が思いつかないことがよくあります。その場合は試行錯誤するしかないです。色々試しながらこういうときはこうするとうまくいくというお決まりパターンを身につけていきましょう。

一つに絞れればベストですが実際はそう簡単にはいかないので思いついたものを順に試すのがいいと思います。問題を読んで解法を2~3個まで絞れるような状態を目指しましょう。

 

(2)の回答例

方針:とりあえず、\vec{PA}\vec{PB}\を\(\vec{a}\vec{b}\vec{p}で表してみる。

 

(これは経験値でしかないですが、内積を計算すれば良さそうだなと思って、\vec{PA}\vec{PB}\を\(\vec{a}\vec{b}\vec{p}で表していきます。(1)でも書きましたが図を書いてみましょう。)

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    \begin{eqnarray*} \vec{PA} = \vec{OA} - \vec{OP} \\ \vec{PB} = \vec{OB} - \vec{OP} \\ \end{eqnarray*}

(8)   \begin{eqnarray*} \vec{PA}\cdot\vec{PB} &=& (\vec{OA}-\vec{OP})(\vec{OB}-\vec{OP}) \\ &=& \vec{OA}\cdot\vec{OB}-\vec{OA}\cdot\vec{OP}-\vec{OB}\cdot\vec{OP}+|\vec{OP}|^{2}\\ \end{eqnarray*}

 

\vec{OA}\cdot\vec{OB}などはまだ計算してないので、ここで計算してあげましょう。|\vec{OP}|^{2}は(1)で求めた値を使います。)

ここで、

(9)   \begin{eqnarray*} \vec{OA}\cdot\vec{OB} &=& 2\cdot1+1\cdot(-2)=0 \\ \vec{OA}\cdot\vec{OP} &=& (cos\theta)|\vec{OA}|^{2} + (1-sin\theta)|cos\theta|^{2}\\ \end{eqnarray*}

 

式(9)を式(8)に代入すると、

(10)   \begin{eqnarray*} \vec{PA}\cdot\vec{PB} &=& \vec{OA}\cdot\vec{OB}-\vec{OA}\cdot\vec{OP}-\vec{OB}\cdot\vec{OP}+|\vec{OP}|^{2} \\ &=& 0-(cos\theta)|\vec{OA}|^{2} - (1-sin\theta)|cos\theta|^{2} + 10 - 10sin\theta \\ &=& -5cos\theta-5+5sin\theta+10-10sin\theta \\ &=& -5(sin\theta+cos\theta) + 5 \\ &=& -5\sqrt{2} sin \left (\theta+\frac{\pi}{4}\right)+5 \end{eqnarray*}

 

(ここからは三角関数の最大値の問題になりますね。)

0\leqq\theta<2\piより、

(11)   \begin{eqnarray*} &&\frac{\pi}{4}\leqq \theta+\frac{\pi}{4} <\frac{5\pi}{4} \\ &&-1 \leqq sin \left(\theta+\frac{\pi}{4}\right) < 1 \\ &&-5 \sqrt{2} \leqq -5 \sqrt{2} sin \left(\theta+\frac{\pi}{4}\right) < 5 \sqrt{2} \\ &&5-5 \sqrt{2} \leqq 5-5 \sqrt{2} sin \left(\theta+\frac{\pi}{4}\right) < 5 + 5 \sqrt{2} \end{eqnarray*}

よって、\theta+\frac{\pi}{4}=\frac{3\pi}{2} 、つまり \left \theta=\frac{5\pi}{4} \right のとき、
最大値 5+5\sqrt{2} となる。

 

(2)のポイント

(2)の最大のポイントは以下の1点。

  • 「最大値」と「そのときのθの値」を聞かれていることから「三角関数の最大値の問題」に持っていけばいいと思いつくか

最大値とそのときの\thetaの値を求めろと言われていることに反応できるかがポイントです。

式(10)までいけば三角関数の最大値の問題だと気づくかもしれません。そのためにはとりあえず式変形していかないと始りません。

最大値を求める問題パターンは他にもあるので、実際には試行錯誤しなければいけないと思います。思いつく解法を試していくしかありません。

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