書評、レビュー

「面白くて眠れなくなる化学」で面白かったところ

面白くて眠れなくなる化学-アイキャッチ画像

「面白くて眠れなくなる化学」を読んで面白かったところだけピックアップしてざっくり紹介します。若干のネタバレはありますが、面白さが伝わると思いますので参考にしてみてください。

同シリーズの物理の記事もあるので合わせて読んでください。

面白くて眠れなくなる物理-アイキャッチ画像
「面白くて眠れなくなる物理」を買う前に読むと良い記事学校で勉強する物理ってあんま面白くないんですよね。問題解くばっかで。特に高校は。そんな時に読むと良い本がこれです。読むと「へぇそうなんだ...

 

本書で面白いと思ったのは以下の7点です。

  1. ダイヤモンド火で松茸を焼く!?
  2. 毒ガスを開発したユダヤ人化学者
  3. コーラを飲むと歯や骨が溶ける?
  4. 「温泉」「入浴」をめぐるウソ・ホント
  5. 「アルカリ性食品は体に良い」はウソ
  6. カルシウムは何色?
  7. 水に沈む氷

 

ダイヤモンド火で松茸を焼く!?

ここは著者がダイヤモンドって燃えるのかって試行錯誤しながら実験をしている様子を紹介してます。実際にダイヤモンドを燃やす方法も書いてありますが、それ以上に「気になったから実験してみよう!」という考えと実行するところが好きです。

ダイヤモンドは炭と同じで炭素原子だけでできてるので燃えるし、燃えれば二酸化炭素が発生するというのは予想できますが、実際に実験して確かめるというのが良いですよね。

ダイヤモンドの燃焼実験やその結果は読んでのお楽しみです。

 

毒ガスを開発したユダヤ人化学者

1900年代前半、第一次大戦が起きる少し前の時代。農作物を育てるのに必要な窒素化合物、つまり肥料が不足していました。

ドイツの化学者フリッツ・ハーバーは同じくドイツの化学メーカーの技術者C・ボッシュの協力で反応装置を作り、空気中の窒素からアンモニアを工業的に作ることに成功します。

これがかの有名なハーバー・ボッシュ法と呼ばれるやつですね。高校の化学の教科書にも載ってるくらいすごいやつです。この技術によって人類の農業、食料生産力は飛躍的にレベルが上がりました。

ところが、この技術は結果的に第一次大戦で使われることになります。食料生産と火薬(の原料となる硝酸はアンモニアから作れる)を効率的に作れるようになったからです。

また、ハーバーはその後、人類史上初の本格的な毒ガス(塩素ガス)を開発の技術指揮官となります。第一次大戦ではその毒ガスで連合国軍5,000人が死亡、14,000人が中毒となりました。

みたいなことが書かれています。

戦争によって発展するというのは科学技術の一つの側面ですね。ハーバーが第一次大戦の毒ガス開発者だったとは。。。って感じですよね。

 

コーラを飲むと歯や骨が溶ける?

これはただの迷信ですが、私も小さい頃に誰かから言われた記憶があります。ここでは、これがなぜ間違ってるのかを化学的に説明してくれています。

こういうのが化学を勉強する最大の理由だと思います。いつの時代もウワサや都市伝説は広まりやすいですが、化学の知識があればその真贋を見極められます。怪しげな民間療法や健康法にだまされたくない人はちゃんと勉強した方が良いですね。

 

「温泉」「入浴」をめぐるウソ・ホント

これもコーラと同じです。ゲルマニウム、マイナスイオン、遠赤外線などは科学的な根拠がないんですが、日本ではいまだにそれを謳った商品やサービスが出回ってます。温泉の効果も成分というよりもお湯で温まることにあるわけです。

本書では温泉のうち生理学的、医学的に効能があると明らかになっている成分についても解説してくれています。

私も温泉は好きですが、おじいちゃんおばあちゃんが温泉をありがたがって入っているのを見ると微妙な気持ちになりますね(笑)。

 

「アルカリ性食品は体に良い」はウソ

みなまで言うなって感じですが、これもウソです。たまに「アルカリ性の食べ物をたくさん食べて、体内の酸性度を下げると健康になる!」と書いてあるブログがありますが、ちゃんと勉強してたらこれが明らかに間違ってるのはすぐにわかります。

本書ではこれについても科学的に説明してくれています。

 

カルシウムは何色?

「白でしょ?」って思った人が多いと思いますが、違います。私たちが普段意識しているカルシウムはカルシウムの化合物で純粋なカルシウムではありません。

実際の色が何色なのかは本書で確認してください。ヒントはカルシウムは元素の分類だと何元素かを考えると予想できるはずです。

何気ない思い込みを正してくれるというのも化学の良いところですね。

 

水に沈む氷

ほとんどの人は氷は水に浮くものだと思ってると思います。それは間違いではないですが、正しくありません。どういうことかというと、氷にはいくつかの状態があってある状態だと水に沈むんですよね。

多くの物質は液体より固体の方が密度が大きいので同じ物質なら液体の中に固体を入れたら沈むはずですが、水はそうなりません。なぜだかわかりますか?

本書ではその理由や氷の状態について解説してくれています。

 

ということで、ざっくり紹介はここまで。いろんな視点から化学の面白さが伝わる良い本だと思いますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

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