40ベクトルの基本 335:解説 スタンダード数学演習Ⅰ・Ⅱ・A・B(2016)

実はこの問題はベクトルの知識は使わず数1Aの知識で解けます。解説通りだと計算が面倒(?)なのでこちらの解法のほうが効率的かもしれないですね。

解説

まずは問題文の情報を元に作図しましょう。こんな感じになるはずです。

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図形はどういう向きで描いても良いんですが、解説しやすいこの向きにしました。この問題を解くポイントは以下の2点です。

図形を拡張する(補助線を引く)
チェバ・メネラウスの定理の利用

これを思いつくかどうかは経験値の問題だと思います。この問題はスタンダード数学演習12ABの中ではベクトルに分類されてますが、出題側(早稲田大学)としてはどうだったのでしょうかね。

どのように図形を拡張するかというとこんな感じです。

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ここからは平面を取り出して考えます。図の特徴からチェバ・メネラウスの定理が使えそうなところがありますよね。そこに気づくかどうかがこの解法のポイントです。

チェバ・メネラウスの定理が使えそうな平面は2つあります。それは面OACを含む面と、面OBCを含む面です。空間図形のままだとわかりづらいのでそれぞれ取り出してみましょう。

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さあ、この二つのどちらを使えばいいかわかるでしょうか。そう、面OBCを含む面の方です。決め手は辺の比が2セットわかっていることです。

これならチェバ・メネラウスの定理を使って辺の比をもう1セット求めることができるからです。解法ルートに迷ったときは、このように情報を整理していくことでひらめきやすくなります。

さらに、面OBCを含む平面の方でチェバ・メネラウスの定理を用いれば、OC:CDの比がわかることから、どうもこのルートが良さそうだというヒントにもなります。

OC:CDがわかれば、もう一方の平面で辺の比が2セットわかることになります。これならAS:SCの比が求められそうですよね。

さあ、実際に計算してみましょう。

(1)   \begin{eqnarray*} \frac{DC}{CO} \cdot \frac{OQ}{QB} \cdot \frac{BR}{RC} &=& 1 \\ \frac{DC}{CO} \cdot \frac{3}{1} \cdot \frac{4}{1} &=& 1 \\ \frac{DC}{CO} &=& \frac{1}{12} \end{eqnarray*}

これを面OACを含む面の方で使います。

(2)   \begin{eqnarray*} \frac{DC}{CO} \cdot \frac{OP}{PA} \cdot \frac{AS}{SC} &=& 1 \\ \frac{1}{12} \cdot \frac{2}{1} \cdot \frac{AS}{SC} &=& 1 \\ \frac{AS}{SC} &=& \frac{6}{1} \\ \vspace{5mm} \\ \raisebox{.2ex}{.}\raisebox{1.2ex}{.}\raisebox{.2ex}{.} \hspace{3mm} AS:SC=6:1 \end{eqnarray*}

 

感想

こんな感じであっさり解けちゃいます。

一応ベクトルで解いてみましたが、連立の計算がめんどくさいです。特にベクトルで解かなければいけないわけではないので2017年度版からはベクトルの項目からは消えるかもしれないですね。

この問題のように図形を拡張すると解きやすくなる問題がけっこうあったりします。このテクニック自体は小学生内容から頻繁に出てきます。中学入試や高校入試でも同様のテクニックを使って解くことができる問題も多いです。

勉強するときは解答の方法だけでなく、自分なりに考えて解く方法を見つけることを習慣にしておくと良いと思います。

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