テストになると解けなくなるのはなぜか

こんにちは。HuluでNationalGeographicを見ながらこれを書いてるhiroです。今見ているのは気候変動に関する番組「危険な時代に生きる2(邦題)」で、俳優や専門家が気候変動について各地を取材するドキュメンタリーです。番組は4話構成ですが、4話目のシュワちゃんのやつが一番面白かったです。牛肉食が森林伐採や温暖化に影響しているという話は知っていましたが、米軍の取り組みはあまり知らなかったので興味深かったです。

さて、今回は学生や講師の永遠のテーマである「テストになると解けなくなるのはなぜか」についてです。家で勉強しているときは解けるのに本番になるとなぜか解けない、忌々しいあの現象です。

教えている立場としてもテスト結果を聞き「あれ、思ったよりできてないな。なんでだろう。」と思うことはよくあることです。私に関して言えば「よくあることでした」と言っておきましょう。というのも、ここ数年その原因について色々考えていて最近になってその一定の答えを見つけたからです。

本番に弱い理由

本番に弱い理由はざっくり言えばメンタルの弱さですが、私はこれをもう少し掘り下げてみました。ポイントは自己評価と実際の学力のギャップです。当然、自己評価の方が高く実際の学力の方が低い人は本番に弱くなります。

このギャップができる要因は心理的なものだと思います。自分はできると思いたい、そう思うことで安心するからです。人間は不安なことや怖いことを無意識に避けようとします。例えば、地球温暖化が起きているという科学的な証拠があったとしてもそれを否定しようとする人がいます。「そんなことは起こらない、(私は)安全だ」と思いたいのです。もちろんその逆もありますけどね。

勉強でも同じ心理が働いていると考えられます。「まさかテストで解けないなんてことが起こるわけがない」と。これは「解けなかったらどうしよう」という不安な気持ちを打ち消そうとする心理です。そして「解けなかったらどうしよう」と思っていることにもそれなりの理由があります。

本番でミスする理由

いきなりですが勉強の出来具合についての4つの段階を見てください。

①理解できた
②理解できたけど解けない
③理解できてないけど解ける
④理解できたし解ける

勉強している問題に対してはこの4つのうちのどれかが当てはまると思います。「理解できてないし解けない」というのもありますが、それはミスではなく単に圧倒的に勉強不足で解けない問題というだけなので除外しました。

最も多いのは②の状態です。正確に言うと②の状態なのに④だと勘違いするパターンです。これが本番になると解けない原因です。

このような勘違いをするのは主に以下の理由があります。

理由A:「理解できた」を「解ける」と勘違いしている
多くの人がこの状態です。テキストの解説を読んでちょろっと問題を解いただけで「解けるようになった」と勘違いするパターンです。これは先ほど述べた「安心したい心理」以外にも「自信過剰」な人にも起こることです。

理由B:家などのリラックスできる状態で解けたことを「本番でも解ける」と勘違いしている
これもあるあるです。普段、音楽を聴いたりスマホをいじったりしながら勉強している人は要注意です。何気ないそういった行動を取れないことがわずかなストレスとなり本番でうまくいかないことがあります。

理由C:使い慣れた問題集で解けたことを「本番でも解ける」と勘違いしている
これもあるあるですが、これに気づいている人は少ないかもしれません。人は無意識に問題以外の情報、例えば他の問題の並びや項目名など、をヒントに記憶を検索してるのでそういった情報がない本番環境だと急に解けなくなることがあります。

Aそのものを防ぐのは心理的なものなので難しいです。その代わりにそう勘違いしても問題ない勉強方法があります。それは復習すること。しかもテスト形式で。ちゃんと解けるのかテストすることで勘違いだったこともわかります。テストの仕方については後述します。

Bを防ぐのは他の2つよりはカンタンかもしれません。意識的に本番に近い環境で勉強する時間を作ればいいのです。全ての勉強時間をそうするのは難しいかも知れませんが、「1日1時間」のように決めておけば良いでしょう。

Cもそれ自体を防ぐのは難しいですが、これもテスト形式の復習をすることで改善されます。日頃から本番を想定して演習するのも有効です。問題用紙を想像しながら「テストでこういう感じでだされるだろうな」とイメージしましょう。そのイメージが本番に近ければ試験のときに慌てることはなくなりますし、イメージすること自体が重要です。にわかには信じがたいかもしれませんがこれは確かに効果があります。

このように本番に弱い理由、本番でミスをする理由は「解けると思い込んでいる(思いたい)」ことが主な原因だと私は考えています。そして、そう思い込んでいる理由は心理的な要因が主なものでそれ自体を改善するのはなかなか難しいと思います。

私はそれでも成功するためにはどうすればいいかを考えてきましたが、その1つの方法はセルフテストを行うことだと断言できます。これは私が長年指導してきたことですが、何周も同じところをぐるぐる回ってきた結果、結局ここに行き着きました。やり方はつねに改良してきていますけどね。

セルフテストのやり方

セルフテストのやり方を1つ紹介します。これを読んでいる方の中にはテスト勉強として問題集やプリントを演習している人がいると思います。もちろん、ヒントになる部分を隠してやっている人もいると思います。それでもうまくいかない人はぜひここに書いてある方法を試してみてください。

テキストは数学の青チャを具体例として書きますが、理系文系問わずどのテキストでもできるので自分の環境に合わせて行ってみてください(現代文はキツいかもしれない)。

青チャでセルフテストする方法
青チャを2冊購入
1冊は理解する用として使う
もう1冊は解けるかどうかを確認する用(セルフテスト用)
セルフテスト用は問題部分のみ全て切り取る
切り取った問題は各項目に分けて保存(ジップロックMサイズに入れそれをさらにフォルダに入れるのがオススメ)
テストしたい項目のジップロックからランダムに問題を取り出し解く


ジップロック(Mサイズ)


キングジム ドキュメントファイル

画像は私が指導している大学受験生用に作ったものです。セルフテストの問題は「練習」と「Exercises」を切り取り使用しています。それらを「小問」と「大問」に分類し、大問はさらに単元別に分けてあります。1とAに分かれている「集合」関連は1つにまとめたりして大学受験向けの工夫はしてあります。

この方法のポイントは「問題以外の情報を無くすこと」「ランダムさ」「難易度別」の3つです。これらのポイントは本番環境を再現するために必要な要素です。定期テストや入試ではその問題がどのパターンの問題なのかは書いてありませんし、関連する知識の順に問題が並んでいるわけでもありません。難易度もバラバラです。

人間はそういう情報を基に記憶をたどって問題を解く賢いクセがあります。これはなかなか気づきにくい点ですが、このセルフテストをやるとそれがよくわかると思います。

勉強ができる人はこの点を無意識に補正できている人が多いです。勉強が苦手で本番になると解けなくなる人でもこれを真似ればいいのです。完全に再現するのは難しいですが、ただ問題集を解くような演習をするよりはよほど効果があります。

このようなセルフテストを行うことではじめてその問題を解けるようになったか確かめられます。このテストで解ければ自信を持って本番を迎えられるようになります。自信を持って問題解けば、慌てたり思考停止しなくて済むのでミスが減ります。

「解けなかったらどうしよう」と思ってしまう理由は自信がないからです。スポーツでも自信がない人はミスが多いです。カラオケでもこれは歌えると思って入れた曲なのに、いざ歌い始めたら歌詞がわからなくなったり「入り」を間違えたりします。それと同じことです。

4STEPやクリアーなどの学校の問題集でセルフテストを行いたい場合はコピーで対応しましょう。また、同じテキストを2冊買うのはもったいないと思った人もいると思います。でもテキスト1冊は1000~2000円くらいでしょう。それをコピーするとなるとそれ以上のお金がかかるし、時間もかかります。毎月1~2万円かかる塾に比べれば2000円は安いもんでしょう。

セルフテストを行うタイミングについては学校のテスト対策であればテスト勉強の最初と途中で一回ずつやれば良いと思います。受験勉強初期であれば単元ごとに、末期であれば全ての単元をまとめてやるなどすれば良いと思います。

ここに書いてある方法じゃなくてもいいので自分なりに本番環境に近い状態でセルフテストをするようにしてみましょう。そうすれば本番で解けなくなる前に実は「解けなかった」ということを知ることができます。そうすれば対策もできます。テストが終わってからでは遅いですからね。

それでも本番に弱いときどうするか

上記の方法で勉強してもうまくいかないこともあります。そういう生徒もたくさん見てきたのでちゃんと対策を考えてあります。考えてありますが、勉強が苦手な人にとっては少々ハードルが高いかもしれません。でもこれができるかどうかが重要なので頑張ってみてください。

具体的に何をするかというと「問題を解くだけじゃなくて自分の頭で色々考えろ」ということです。具体例を示します。これは数学の例ですが、どの科目でも同じことが言えます。

左辺を因数分解して解くわけですが、そのときに赤字の部分を理解していないで解けているのが先ほどの③(理解できてないけど解ける)の状態です。この赤字部分は2次方程式よりも前に学習する方程式や積に関する知識です。

③の状態でもこの問題は解けているので一見問題はないように思いますが、こういった知識の積み重ねが徐々に効いてきます。

赤字部分の知識は2次方程式を解くときだけでなく色々な場面で登場します。そして多くの解説ではこの部分に関する解説は省略されています。すでに習得済みで解説する優先度が低い(はず)だからです。解説を読んでもわからないことがある人もいると思いますが、は省略されている部分を自分で補えないことが原因です。

2次方程式の問題は黒字の部分だけで解けていますが、本質的に重要なのは赤字の部分です。この現象は勉強をしているといたるところで起きます。この状態のまま勉強を続けると「解き方」だけを覚えて使える知識が身につきません。

この状態で本番に挑んだときに「これ、やったことあるんだけどな」となります。特に大学入試では問題設定がシンプルだったり、表現が普段使っている問題集と違ったりするので解くためのポイントに気づきにくい傾向があります。設定が複雑な問題はそれだけヒントが多いということなのでポイントに気づきやすいです。

これが「問題を解くだけじゃなくて自分の頭で色々考えろ」と言う理由です。「解き方」だけに注目していると赤字の部分には気づきません。考えても思いつかないかもしれませんが、考える事自体が重要です。考えることで少しづつ論理的な思考ができるようになるからです。

数学では自分で解き進めている内容をヒントにしてさらに解き進めるということをよくやります。最初はよくわからなかったけど、とりあえず式変形したり計算してみたり図を書いてみたら「もしかしてこういうことかな」と思いつくことが多々あります。そして、上記の赤字のような知識を増やすことで思いつきやすくなります。「解き方」だけ知っていても思いつくことは少ないです。その問題の解き方だけしか対応できないですからね。

同じ教材を使って同じような勉強をしているのにうまくいく人とそうでない人の差はここにあります。うまくいく人は自然と「赤字」部分や問題を解くためのポイントはどこかを考えてたりします。うまくいかない人は「解き方」だけ覚えようとします。

この問題は特に数学で起こるので、数学の勉強がうまくいかない人は気をつけましょう。

まとめ

最後に今回の内容をまとめておきます。

本番に弱いのは「理解できた=解けるようになった」と勘違いしてるから
セルフテストを行うことで改善できる
セルフテストは本番環境を再現するのがポイント
セルフテストを行うことで自信につながる
自信があればミスは減る
解き方を覚えるだけでは限界がある
赤字部分を考えろ
huluは良い(NetflixとかAmazonビデオもいいね)

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