学力を上げたければ質問力を上げるといいよ

こんにちは。先日クラブワールドカップを観に行って「やっぱりモドリッチすげぇ!」ってなってるhiroです。一瞬、鹿島勝てるんじゃないかと思いましたがやはりレアルはレアルだった。でもあのレアルを追い詰めて本気にさせたのはすごい!

ということで、今回は学力と質問力の関係について書きたいと思います。ところどころ高校生以上の人向けの内容ですが、基本的には中学生や小学生でも読めるようにしてあります。


よくある質問5パターン

生徒の質問に答えるのが講師の仕事の1つですが、その質問にはいくつかのパターンがあります。私はざっくりと5段階で捉えています。下にいくほどレベルが高い質問です。

答え教えてパターン
まったくわからないパターン
ここがわからないパターン
自分はこう考えたパターン
解けたけどパターン

ある程度は予想できると思います。それぞれの説明を見ていきましょう。

「答え教えてパターン」
これは明らかにダメな質問の仕方です。なぜなら、学校の宿題や課題を提出するためだけに答えを知りたい場合などそのばしのぎで質問していることが多いからです。もちろん本人はそういうつもりでそういう質問をしていない場合もあると思いますが、それは稀でしょう。

「まったくわからないパターン」
「答え教えてパターン」よりはましですが、やはりあまりよくありません。なぜかというと、こういう質問がくるということはその問題を考える上で必要な知識や技術が圧倒的に不足していることが多いからです。仮にこういう質問に対して解説したとしても「???」となって終わる可能性が高いです。このパターンにも例外がありますがそれについては後述します。

「ここがわからないパターン」
これは問題文や解答に関わらず自分がわからないところをピンポイントで質問する方法です。これも自分がわからなくなっているところをある程度把握できているはずなので解説を受けたときの理解度が高いです。中高生はまずこの質問レベルになることが重要です。このレベルで質問できれば解説を受けたときの効果は上記2つの質問レベルよりも大幅に上がります。ただし、この質問の中には質問してきたところ以前(以外)のところでわからなくなっているケースがあります(詳しくは後述)。指導者はこの点に十分気をつけて指導しなければいけません。質問を鵜呑みにせず生徒とコミュニケーションをとり、どこから説明すべきかをしっかり探ることが大切です。

「自分はこう考えたパターン」
これは「解答わからないパターン」と「ここがわからないパターン」の中でもレベルが高い質問の仕方です。「わからないところがあって自分はこう考えたんだけど、その考え方はいいのでしょうか?」みたいな質問です。こういう質問がくると「お、この人はだいぶ自分で考えられる人だな」と感じます。その考えがあってるかどうかはあまり関係ありません。その人がその問題をどう捉えているかがわかるのでその時点で何を説明すればいいかはほとんどわかったようなものです。質問する側も自分の考えをもとに解説を聞くので、その問題についてより早く、より正しく理解できます。塾や学校でこういう質問ができればかなり効率的に指導を受けられるはずです。

「解けたけどパターン」
これも「自分はこう考えたパターン」と並んで最もレベルの高い質問の仕方のひとつだと思います。「解けたんだけど、このあたりが実は何を言っているのかあまり理解できてないんです」とか「別解としてこういう考え方・解き方もあると思うんですがどうでしょうか」みたいな質問です。こういう人は同じテキストを使っていても質問レベルの低い人と比べてその効果はかなり大きくなります。こういった質問をするということはテキストに書いてあることを超えて自分で考えているのは明らかですからね。「1を聞いて10を知る」状態です。

このように質問といってもその種類やレベルは大きく異なります。「答え教えてパターン」と「まったくわからないパターン」が多い人は「ここがわからりません」と自分がわからないところを説明できるようにすると良いと思います。


「ここがわからないパターン」の具体例


出典:新課程チャート式基礎からの数学1+A

例えばこんな感じで質問するといいでしょう。

「(1)の解説の1行目はOKなんですが、2行目からわかりません。」
「問題文の”その値域を求めよ”のところの意味がわかりません。」

最初の質問が来た場合は「式の代入でわからなくなってるんだな」というのがわかります。2つ目の質問がきたら「値域がどういうものかわからないんだな」というのがなんとなくわかります。これは特に基本的な質問の仕方なのでどの問題でもすぐに実践できます。多くの人にわかるように平易な問題を選びましたがこの質問の仕方は問題の難易度に関係なくつねに有効です。最初のうちはうまく質問できないかもしれませんが、すぐに慣れるのでぜひやってみてください。

こういう質問をすると解説する人は「ああ、このへんでわからなくなってるのかな」と推測できるし説明しやすくなります。仮に質問してきたところ以前(以外)のところでつまづいていたとしても、解説している側はそのことに気づきやすいです。その場合、解説者はどこから説明すればいいかを特定するために質問者にいくつか質問するだけで済みます。質問が「まったくわからないパターン」だと特定するのにより多くの質問をしなければならないし、質問者がその解説を聞いても理解できるレベルにいない可能性もあります。それ以外にも質問してきたけど実は大した問題ではなかったということもあります。以下にその具体例を示します。


出典:チャート式基礎からの数学2+B―新課程

あるとき、生徒が「解答の(1)のところがまったくわかりません」と質問してきたのですが、よくよく話を聞いてみると実は式変形がわかってなかっただけでした(3次式の因数分解)。解答の横に式変形のヒントが書いてあるのでそこを読めばわかるようなものですが、こういったところに気づかない、もしくはそれを見てもわからないので質問してくる人は以外と多いです。学力が高い人は自分で解決できるのでこういう質問はあまりしてきません。ここで重要なのはそういう質問をしてきたという事実です。この質問をしたことでこの生徒は「ああ、こういうことでわからなくなることもあるんだな」ということがわかったはずです。これを繰り返すことでそういった質問は減っていき、自学能力が上がっていきます。

「ここがわからないパターン」で質問をするときには注意点があります。それはまず自分で調べるということです。テキストの解説や解答の中にはすでに習った単元の内容なのでその解説は省略されているということがよくあります。それが原因でわからないということがあります。ですので、質問する前に調べるようにしましょう。上述の式変形などより基礎的な内容は調べてもわからない(気づかない)ことも多いですが、ほとんどの場合は過去の内容を調べればわかるはずです。調べてみるとその調べた先がわからないということがあります。これがまさに「質問してきたところ以前のところでつまづいている」というケースです。ここまで自分で特定できればかなり自学スキルが高くなったと言えるでしょう。逆にこれができていないと自学は厳しいと思います。


さいごに

学力が高い人は質問する優先順位をちゃんと考えている人が多いです。あまり重要でないところは質問せず、自分の中で決定的に不足している部分やもっとレベル上げるために必要なところを優先的に質問してきます。自分にとってどこが重要でどこが重要じゃないかの判断力は、質問をしていくことで徐々に挙がっていきます。

この質問力は疑問力にも通じます。質問の中には疑問に思ったことも含まれるからです。たんに「〇〇がわかりません」のような質問の仕方はまだその前の段階です。自分で考えた結果質問すると「ここは〇〇ということですか?」や「こう考えたんですけどあってますか?」というような聞き方になるはずです。この違いを意識して質問できるようになると勉強効果が徐々に上がっていきます。当然、自学力も上がりその結果学力も上がります。質問力を上げるには日頃から疑問に思うことを意識することも大切です。

「学力が高いからそういう質問ができるんでしょ」と思う方もいるかもしれませんね。それは確かにそうだと思います。でも、質問力を上げることで学力も上がります。実際、私が「質問の仕方」を指導している生徒は学力が上がっています。それも一時的なものではなく、安定した学力の向上、自学能力の向上につながっています。半年ほどで必要な指導時間が半分以下になった生徒もいます。

学生じゃなくなると何か勉強をしていて気軽に質問できる機会は減っていきます。その質問に丁寧に答えてくれる人も少なくなります。社会人になってから何かを勉強しようとすると思いのほか大変です。だから私は学生のうちに質問力を身につけておいた方がいいと考えています。質問力を上げると論理的な思考も身につくのでおすすめです。

ということで質問力無いなあと思った人はまずは「ここがわからないパターン」で質問することと「質問する前に自分で調べる」ということからスタートしてみましょう。もっとレベルを上げたいと言う人はそれに加えて「自分はこう考えたパターン」や「解けたけどパターン」も意識して質問してみましょう。

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