シリーズ第14回(最終回) プロ講師が実践する個別指導の指導方法 大学受験生編 ver.2017 「10章 プライドだけ高い生徒への対応」

10章 プライドだけ高い生徒への対応

これまで、メンタル弱い生徒、モチベーションが上がらない生徒への対応方法を書いてきましたが、もう一つ指導が難しいタイプがあります。

それは「プライドだけ高い生徒」です。

行動が伴っていればいいんですが、プライドだけ高くそのわりには行動しない人間がこの世には存在しています。

 

特徴としては、「何かと理屈をつけてこちらのアドバイスを受け入れない」とか「明らかに高望みと思われる志望校」とか「いきなり学力が上がる勉強方法があると思ってる」です。

学力と目標に大きなギャップがなければそこまで問題にはならないですが、こういう生徒はプライドが高いが故に自分の学力を大きく超えた大学を志望していることが多いです。

そういう生徒にどう対処したらいいかというと、これもメンタルやモチベーションと同じでシンプルだけど難しいんですよね。

 

10.1 鼻をへし折る

「鼻をへし折る」

もはやこれしかないです。

プライドだけが高い人がなぜうまくいかないかというと、それに見合った行動(努力)をしないからです。

どこかで自分はスーパーな存在だと思っているふしがあり、やたらと「もっと良い勉強方法があるはず」と思ってたりします。そんな方法ありませんから。

行動しない(できない)理由はプライドが邪魔をするからです。自分より頭の悪い(と本人が勝手に思ってるだけですが)他の受験生と同じような勉強や努力をしたくないんですね。地べたを這いつくばって、泥水をすするような勉強はしたくないんです。それを恥ずかしと思ってるからです。

地べたを這いつくばって泥水をすするような勉強がどんな勉強かちょっと思いつかないですが、ただの比喩なので気にしないように。

 

10.2 鼻のへし折り方

このタイプはある意味でメンタルが強いのでなかなか鼻をへし折るのが難しいです。だって、入試で失敗してるんですよ。結果が出てるんです。「君はそれだけの能力がありませんでした、残念ですが入学は許可できません。」と事実を突きつけられているんです。

にも関わらず、自分はスーパーだと思ってるんです。まさに「俺はまだ本気出してないだけ」状態です。この牙城を崩すのは容易ではないです。

唯一可能性があるとしたら、この「俺はまだ本気出してないだけ」というところから切り崩すしかありません。

本気でやらせてみるんです。

 

「お前の本気を見してくれ!」とジャンプの格闘系漫画の主人公のようなセリフを恥ずかしげもなく言ってみましょう。

例えば、初回指導でやるような目標達成のために最初の1週間でやらなければいけないことをやらせてみるといいです。その上で、どのくらいできているかをテストしましょう。その際、「本気でやれ」と一言添えましょう。

このタイプの生徒の多くはこれをクリアできません。そもそもそれをやろうとしない可能性もありますが。

結果が出た時に、「お前の実力はこんなもんだ」と伝えてあげましょう。これでうまくいく可能性は20%以下だと思いますが、それでもやらないよりマシです。

残念ながら世の中には一生変わらない人も存在します。変わるチャンスは誰にでも平等にやってきますが、ことごとくそのチャンスを逃します。

現時点で、そういう人を変える術を知りません。諦めることも必要です。他に指導しなければいけない生徒はたくさんいるので、あえてそういうどうしようもない人の相手をする必要はないですからね。

 

おわりに

全14回でお届けして来たこのシリーズも今回でラストです。ここまで長い文章を書いたのは初めてのことだったので、読みにくい文章になっていたり、説明が足りないところがあると思います。読者の方はどんどんツッコンでください。私は、批判されても凹まないという特殊訓練を受けているので遠慮はいりません。

本シリーズは個別指導、大学受験生というくくりで書きましたが、「非受験生や集団指導でも同じことが言えるじゃん」と気づいた方もいると思います。結局のところ、ポテンシャルを引き出すには、受験生がやっていることを非受験生、例えば高校1年生や高校2年生、のうちからやればいいわけです。

そのためにはまず受験生はどんなスキルを身につけるべきかを整理しなければいけない、講師はそれをどう指導するべきかを整理しなければいけない、と考え、最初のシリーズとして個別指導、大学受験生への指導方法を書くことにしました。

本シリーズに書いた内容はまだまだ発展途上のものだと思います。もっといい方法があるかもしれません(そういう意味でもツッコミを入れてくださると嬉しいです)。実は以前にも同様の内容で書こうとしたことあるんですが、そのときは「中途半端なものを書きたくない」という考えがよぎり、結局書きませんでした。実際、そのときは本シリーズに書いてある内容に対して自信がない部分がありませんでした。

最近になってやっとその自信が出て来たので、ようやく書くことができました。こうやって書いてみるとなかなか大変なこともわかりました。このシリーズは全部で約5万字ですが、これを書くのに約5日かかりました。実際に手を動かしている時間は20~30時間だと思います。新書一冊はだいたい10~15万字らしいですが、一冊書くことが本当に大変だと実感しました。また、編集などの重要性も実感しました。きっとこのシリーズも編集が入ればよりわかりやすく面白い内容になるのではないかと思います。

最後まで読んでいただいた方には感謝いたします。

 

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